« 2012年11月 | トップページ | 2013年1月 »

2012年12月 4日 (火)

『旅の果て。』

九日間のタブラ吉見征樹とのツアー、最終日は柏「studio WUU」での演奏。
毎日移動して演奏宿泊、移動して演奏宿泊で九日間。
今日は最終日。
たしかにきつかった。
右腕の筋肉はぎしぎし。
バチを持つ親指は深くひび割れ、肉が見えてる。
バチの一音一音に激痛が伴う。
最初は私のソロ2曲。
これがきつい。
モチベーションをあげなければ。
3曲めからデュオ。
吉見征樹のタブラソロが入ると、私の中がはじける。
モチベーションがどうのこうの、親指が痛いの腕がパンパンだの。
なんにも無くなる。
ただただ無心に叩くタブラに、胸が熱くなる。
つき動かされるように、私もバチを叩きつける。

アンコールが終わると、とたんに二人のまなざしが変わった。
それまでは吉見征樹がいい演奏するたびに、「ちくしょうー!かっこいいじゃねーか!」と、悔しい気持ち。
「私もやるぞ!!」という闘志。
でも今は、お互いを誇らしく思う。

車に楽器を積み込んで、握手と抱擁。
なんかこれで、ツアーが終わりなのだという気がしない。
また明日もどこかに行って、演奏するような気持ちだ。

別れ際に吉見征樹が言った。
「気をつけて。お家に帰るまでが遠足ですよ。」

|

2012年12月 1日 (土)

『沼宮内』

今日の演奏地沼宮内は、盛岡からさらに一時間北に向かう。
盛岡のホテルを午後4時半に出発。
沼宮内の近づく頃にはもうあたりは真っ暗。
道路にはうっすら雪が。
沼宮内に降り立つと、刺すような寒さ。
今回のタブラ吉見征樹さんとの九日間ツアー、最北端だ。
会場は畳敷きの民家風。
津軽三味線の祖であると言われている門付け芸人、坊様(ボサマ)達が、その昔村の民家で、村中の人たちを集めて演奏したように。
今夜は皆さん畳の上で、座布団に座って私たちの演奏を聞いている。
久しぶりに津軽音頭の前に、ゴゼ様の話しをした。
皆さん曲を聞くのと同じように、真剣に聞いてくれた。
なんか今夜は、ほのぼのとした演奏会になった。

Rps20121208_193442

帰り道。
冷たく光った月の明かりが、時おりフロントガラスから入ってくる。。
山々のシルエットが、黒々と浮かぶ。
気温は零下四度。
コンビニに寄るため車を降りると、寒さでガタガタと体が震え出した。
明日は福島に向かう。

| | トラックバック (0)

« 2012年11月 | トップページ | 2013年1月 »