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2010年8月14日 (土)

『レコーディング二日め』

通芳のソロ演奏「アパラチアン三味線」から録り出した。


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その後『さぁ私の番だ!』と思ったら、私の三味線のさわりが壊れた!
さわりのネジがまったく回らなくなったのだ。(さわり・・・一の糸にかすかに
ふれて、ブーンといううなりを出す装置。)

津軽三味線は、さわりの唸りがいのちだから、さわりがなければ
どうにもならない。

急いで鈴木さんに電話をする。
鈴木さんは三味線職人、この世界では名の知れた名工、
そして私の親友。
急遽、府中から麻布のスタジオまで来てくれることになる。

スタジオで応急修理。


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アオイスタジオの方々、エンジニアの方皆さんで応急修理のための
部品集めたり、照明を作ったり。修理が終わったのは二時間後。

予定からだいぶ遅れてしまった。

私のソロ「津軽音頭」を鈴木さんの見守る中、録る。
修理のおかげで、三味線の音色が本当に良くなった。

プロデューサーの田根さんの発案で、スタジオ内を暗くする。

暗いスタジオの中に、調整室の灯りがもれてくる。その灯の中に、
鈴木さんやスタジオの皆さんの顔がかすかに見える。

なぜか今日は孤独を感じない。
「津軽音頭」の調べの中で、指先の痛みも孤独も不安や恐れも、
そして三味線を弾いていることさえも、だんだんわからなくなっていった。

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2010年8月13日 (金)

『レコーディング初日。』

今日はレコーディング初日。
アオイスタジオ第一スタジオ。私の大好きなスタジオ。


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ホールにはホールの神様がいて、神様に気に入っていただけたら、
私の三味線の音色が輝いてくる。
そしてスタジオにもやはり、スタジオの神様がいるんだと思う。

アオイスタジオ第一スタジオには、とてもあたたかい神様がいる。
白熱電灯のようにやわらかい、そして深みのある響き。

私のソロからレコーディング開始。
広いスタジオに私ただ一人。調整室から、みんな私を見つめている。
ソロのレコーディングは孤独だ。


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私は体力が無い。
テイクⅠか2までの勝負。
もしそのなかでいい演奏が出来なければ後がない。

高い高い絶壁を一人、命がけで登っているような気持ち。
二日前から左手人差し指の爪が割れている。
血染めの三味線になるのか。

困るのは、人差し指で糸を押さえた時に、痛さで我に返ってしまい、
演奏に集中出来なくなってしまうこと。

テイクⅠ。
うまくいかない。

あともう一回だけ。
一人、孤独の絶壁を登る。

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