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2010年1月23日 (土)

『佐藤通弘津軽三味線独演第一夜』

千歳から『スーパーおおぞら』で三時間半、最果ての街釧路に入った。

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今夜は、ジャズ喫茶ジスイズの二階にある、百歳座において
『佐藤通弘津軽三味線独演第一夜』。


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深くて熱い、ジスイズのマスター小林さんと、ジスイズのお客様達。

ここは演奏をとことん追及出来るところ。

開演前の会場は誰も話しをする人もなく、シーンと静まりかえっている。
お客様が誰もいないんじゃないかと思うくらい。

三味線をかかえて舞台に出ると、会場にはいっぱいのお客様。
そしてすごい圧力の拍手。

演奏がはじまると、お客様達の集中力が、三味線の音色一点に集まってくる。
もう、曲間の話しもいらないや。
一曲目は23分間、一気に弾いた。

またもすごい圧力の拍手が終わらない中、そのまま調弦を三下りにして津軽音頭。

一曲目を弾きはじめる時から、右手首が痛くなってきていた。

『あー、どうしよう。このまま思いっきり演奏したら、今夜からまた手首がはれて、
明日の第二夜は三味線を弾けなくなるに違いない。かといって手を抜いて演奏をしたら、
このお客様達にわからないはずがない。そしてお客様達の気持ちを裏切ることになる。』
そう思って一心に弾いているうちに、だんだんわけがわからなくなってきた。

自分の意識が自分の体から離れて、客席の後ろのあたりに行ってしまった。
舞台の上では、かってに私の体が演奏を続けている。
意識が体を離れて、音と一緒になって客席をまわっていく。
舞踏の大野一雄先生と共演させていただいた時には、よくこのようになった。

そういえば演奏中、今座っている椅子は『大野一雄百歳の椅子』。


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大野先生の魂が一緒に踊っているのだろうか。

話しはほとんど無しで、三味線弾きっぱなしの1時間10分。

一気に弾き終わると『ハッ』と、我に帰る。ほんの少しの間は
『私は誰?ここはどこ?』という感じになる。

アンコールをいただいて荷方節を弾き終えると、小林さんの熱い抱擁と、
お客様達のなりやまない拍手がおそってきた。


手首の痛みはいつの間にか、うそのように消えていた。

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コメント

先生こんにちはhappy01heart
お客さんのパワーってすごいですねshine私は先生の文章を読んでるだけで緊張してしまいますsweat01コンサートとかってCDとかとはまた違う迫力があり、そこに行った人じゃないと味わえないものがあるんでしょうね。

投稿: チアキ | 2010年2月24日 (水) 09時28分

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