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2007年2月24日 (土)

「能舞台」

今日は松山市民ホール小ホールで演奏です。

松山市での演奏は12回目、1993年からあしかけ15年目です。
本当に長い間、たくさん演奏させていただきました。
そのうち七回はこの松山市民ホールの小ホールで演奏させていただきました。

この小ホールは、能舞台になっています。
この能舞台が私はとても好きです。演奏が始まるのは夜ですが、
私はいつもお昼から会場入りをして、三味線を二時間くらいかけて
ゆっくり試し弾きをします。不思議なことに、この能舞台での三味線の
音色は毎回違うのです。今回は特に音色が、キラキラきらめいていると
いう感じなのです。一音一音、すべてがそれぞれ光り輝いています。
本番での演奏が楽しみです。

試し弾きを終えて、お弁当を食べてお茶を飲んでいますと、いつもお手伝いを
して下さる方や毎回聞きに来て下さるお客様が楽屋にみえました。
何回も私の演奏を聞いて下さるお客様や、私の演奏会を主催して下さる方を
前にしての演奏は、とても緊張します。
初めて私の演奏を聞いて下さるお客様を、ある程度感動していただくことは
出来ます。しかし二回目のお客様に感動していただくには、一回目の演奏より
少しでも演奏者がグレードアップしていなければなりません。
ましてや三回目四回目、となると更なるグレードアップが必要になります。
松山市は私にとって12回目の演奏会です。
開演時間が近づくと共に、私の緊張感は最高潮になります。

開演時間になりました。舞台下手の橋がかりより、まるで能役者のように、
私はしずしずと出て行きます。前回よりいい演奏をしなければ、リピーターの
お客様を満足させられない。更なる記録に挑戦するスポーツ選手の気分です。
お客様を前にしての三味線の音色は、先程の試し弾きの音色とはまた違いま
した。面食らいましたが、これがまた三味線の面白さです。
試し弾きの時と同じように音色がきらめいているのですが、試し弾き時の音色を
銀色とすると、本番の音色は金色に輝いているのです。
時々金色の光りで目が眩むような感覚に襲われました。

演奏が終わり打ち上げの席で、主催の方に「通弘さん、また一皮むけたね。」と
言っていただきました。

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(活イカの刺身!!美味しく頂きましたよ)

今回の挑戦では、またほんの少しの新記録が出たようです。

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